gremz カーボンオフセット

今朝のNHKの生放送番組で
間質性膀胱炎の特集をしていました。かんしつせいぼうこうえん・・聞き慣れない病名だと思います。一般の細菌性膀胱炎は排尿時痛(特に排尿終末時痛)が特徴的ですが、間質性膀胱炎は違います。膀胱に尿が溜まってくると痛みが増強し、排尿することで痛みが改善します。
泌尿器科医でもよく知らない医師もいるそうです。信州大学の泌尿器科は、この病気に積極的に取り組んでいます。院長は信州大学時代、間質性膀胱炎診療グループの中心メンバーでした。
当院にも間質性膀胱炎の患者さんが何人かいらっしゃいます。当院では不可能な治療、たとえば全身麻酔を要する治療は院長の判断で近隣の総合病院に依頼しています。重度の間質性膀胱炎のつらさは筆舌に尽くしがたいものがあるようです。院長も信州大学時代に、最先端の治療を試みたものの効果が無く、結局膀胱摘出術をせざるを得なかった苦い経験があります。
番組の中でも、実際に患者様が登場し症状の辛さを語っておられました。検査をしても特に異常は無く、精神的なものと判断されたり家族の理解を得られなかったり等、私達が思い描く以上の大変さがあるようです。治療方法も紹介されていましたが、病態が解明されているわけではないので、治療を受けるに当たり過度の期待は禁物です。最先端の治療であっても、あくまで研究段階のものです。

病気として今ひとつ認知されていませんが、出来る限り保険診療内で診断、治療できるよう考えています。
posted by クランベリー at 21:53|
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