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この4月から70歳以上75歳未満の方の医療費の自己負担割合が2割に引き上げられる予定でしたが、平成25年3月末まで1割負担に据え置かれます。ただし、前年の所得をもとに現役並み所得者と判断された場合は、自己負担3割のままと変更はありません。
70歳以上75歳未満の方の高額療養費の自己負担限度額も引き上げられる予定でしたが、こちらも据え置かれることになりました。
平成24年3月まで 外来(個人単位)12.000円 外来+入院(世帯単位)44.400円 だったところ
平成24年4月から 外来(個人単位)24.600円 外来+入院(世帯単位)62.100円 となる予定でしたが
平成25年3月末まで限度額は変更せず、12.000円と44.400円のままというわけです。

後期高齢者医療制度の保険料は被保険者一人ひとりが納めているわけですが、保険料率は細かく区分されています。所得や後期高齢者医療制度に加入する前日まで社会保険などの被扶養者であったかどうかなどでも違ってきます。保険料の納め方にしてもその方が受け取っている年金額によって変わります。年金から保険料があらかじめ差し引かれる場合もあれば、納付書や口座振替で納める場合もあります。医療と福祉と年金とが複雑に絡み合い70歳以上の方々にのし掛かるというわけです。
かつて医療費は無料だったことを現代の高齢者の方々は御存知でしょうか。病院の待合室では毎日のように常連の患者様が集まり世間話に花を咲かせていました。「最近◯◯さんをみかけないけどどうしたのか?」「どうも具合が悪くて入院したようだ」とか「足が痛すぎて病院にも来れないんだって」 診察室の中では「先生の顔を見るだけで元気になれる!」と簡単な聴診と血圧測定だけを受けて帰宅するお年寄り達。1ヶ月のうち何度病院に行っても、自己負担0割という夢のような話が実在した時代はサラリーマンは1割負担でした。この時代の良し悪しは別として、医療制度の変遷とともに70歳以上の方も現役世代も気軽に受診するのが難しい状況になりましたね。