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テレビや新聞などで
ジェネリック医薬品という言葉を耳にする機会が増えました。ジェネリックとは?という前に、一般的な医薬品の話をさせて頂こうと思います。
当院では泌尿器科関連の薬を扱っています。当院では扱っていないが薬の処方が必要な患者には院外処方箋を患者様にお渡しして、調剤薬局に出向いて頂いています。

通常、皆様が服用される薬には、口から飲み込む錠剤やカプセルなどがあります。「経口投与」とも言いまして、胃から小腸へと運ばれた薬剤は肝臓で処理され、その後、大動脈から心臓、心臓から全身へと運ばれて効果を発揮します。
解熱剤や鎮痛剤として使われることの多い座薬は「直腸内投与」です。経口投与の作用機序とは異なり、直腸内の粘膜から吸収された薬剤は直接動脈に入り、肝臓を経由することなく心臓へと運ばれます。
「舌下(ぜっか)投与」する薬もあります。舌の下に含ませて自然に溶かしながら舌の粘膜から吸収されます。ニトログリセリンという薬の名前を聞いたことがあるでしょうか。狭心症の発作時に適用すると10〜15秒ほどで効果が現れます。ニトログリセリンを経口投与しても即効性は期待できません。
「吸入薬」は喘息の発作時に使われることが多く、薬を口から吸い込むことで気管支に働きかけます。
花粉症の治療のために「点鼻薬」を使われた方もいらっしゃるでしょう。これは鼻の粘膜に作用します。
皮膚に塗る軟膏やクリーム、湿布などは「外用薬」になります。皮膚への局所作用を目的として用いられますが、皮膚から体内へ吸収されることも考慮する必要があります。
多種多様な医薬品が存在します。薬が患者様に使われるようになるためには、国(厚生労働省)に製造を販売の承認を得る必要があります。新しい効能や効果を有し、臨床試験(治験)等によりその効果や安全性が確認され、承認された医薬品を「
新薬」「
先発医薬品」と呼んでいます。普段私達が服用する薬の多くが先発医薬品です。
医薬品の特許期間は、特許を出願した日から20年間と定められています。但し、医薬品の場合基礎研究から製造販売承認まで通常は10〜15年程かかるため、開発メーカーが新薬を独占的に販売できるのは、市場に出てから5〜10年ほどしかありません。
先発医薬品の特許が切れたあとに、開発メーカー以外の製薬会社が臨床試験などを省略して、
先発医薬品とほぼ同一成分で作る医薬品を後発医薬品(ジェネリック)と呼んでいます。
次回はジェネリック製剤について少し踏み込んだ話をしたいと思います。
posted by クランベリー at 00:00|
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スタッフから
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