2008年11月09日

FMラジオで健康番組 前編

佐久市のコミュニティー放送局であるゲームFMさくだいらに健康広場というコーナーがあります。佐久医師会の医師が医療や健康をテーマに話しをします。11月は当院の院長の担当です。76.5MHzの電波が入らない地域にお住まいの方が殆どですので、ここは大盤振る舞いぴかぴか(新しい)放送内容を掲載しようと思います。

テーマは小児夜尿症、おねしょについてです。

番組は院長(A)とパーソナリティー(Q)の掛け合いで進行します。Q 夜尿症という言葉を聞いたことがありますが、おねしょとは違うんでしょうか?
A 夜間、睡眠中に尿を漏らすということでは一緒です。おねしょという症状を医学的に病気としてとらえた場合、夜尿症と呼んでいます。

Q おねしょするお子さんってどのくらいいるのですか?
A 幼稚園の年長さんで15%、小学校低学年で8%、高学年で5%程度といわれています。

Q おねしょはどうして起こるのですか?
A その前に、おねしょといっても、大きく2つに分けられることを知っておきましょう。おねしょには、危険なおねしょと、気長に様子を見て良いおねしょがあります。危険なおねしょは、放置すると腎臓の機能に悪影響を及ぼす可能性があります。

Q 危険なおねしょと様子を見て良いおねしょはは親御さんでも見分けられますか?
A はい。幼稚園児以降で、日中もお漏らしする子、うんちも失敗する子、尿路感染症を繰り返す子 などは危険なおねしょである可能性があります。危険なおねしょを疑ったときは、早めに専門医を受診して膀胱機能検査を受けた方がよいでしょう。

Q 危険なおねしょはどうして起こるのですか?
A 脊髄の先天的な奇形で起こることが多いといわれています。おしっこを貯める膀胱の働きを考えてみましょう。おしっこを貯めているとき、膀胱の筋肉がゆるみます。筋肉がゆるむことで、おしっこが貯まっても、膀胱内部の圧力は低いままです。神経に異常があると、膀胱の筋肉がゆるまなくなることがあります。すると、膀胱の圧力が上がり、このため、常に尿が漏れやすい状態となります。さらに、膀胱の圧力が高いため、腎臓で作られたおしっこが膀胱に流れ込みにくくなり、腎臓の機能が低下することがあります。

Q なるほど、おねしょが大きな病気のサインになることもあるのですね。危険なおねしょの治療法を教えてください。
A はい。膀胱の筋肉をゆるめる薬、抗コリン薬を内服してもらいます。抗コリン薬を内服することで、膀胱の圧力が低くなり、尿漏れしにくくなります。さらには腎臓の機能を守ることにもなります。治療に時間がかかることが多く、程度のひどいお子さんには、手術が必要になることもあります。

Q 様子を見てよいおねしょはどうして起こるのですか?
A 大きく2つの原因があります。一つ目は、眠っている間に作られるおしっこの量が多いと言うことです。おしっこの量を調節する抗利尿ホルモン というホルモンがあります。このホルモンにはおしっこの量を減らす働きがあります。
夜は抗利尿ホルモンが多く放出されることで、腎臓で作られるおしっこの量が減ります。つまり、健康な人において、睡眠中はおしっこがあまり作られなくなるので、朝までおしっこに起きずに済むわけです。昼と夜とで放出されるホルモン量が変化することを、日内変動といいます。おねしょする子は、このホルモンの日内変動が未熟なために、夜のおしっこの量が増えてしまうのです。
二つ目は、眠りが深いと言うことです。
大人であれば、睡眠中におしっこが貯まると目を覚ましてトイレに行きます。しかし、子供は眠りが深いことが多く、目を覚まさずに漏らしてしまうのです。

Q それでは、夜中に起こした方が良いのでしょうか?
A それについてはいろいろな説がありますが、私は起こさない方が良いと考えています。睡眠を妨げることで、ホルモンの日内変動が形成されにくくなる可能性があるからです。おねしょしない子は、夜中に目を覚ましてトイレに行くわけではなく、朝までぐっすり眠っても失敗しません。つまり、夜中に起こすことでおねしょしなくなったとしても、治ったとは言えません



以下、後編へ続く。






posted by クランベリー at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | クリニックのこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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